職業教育を受けたいなら正社員

学生が就職活動を行なう際には、ほとんどの人が正社員を目指すだろう。近年ではワークライフバランスを理由に派遣を選択する人も増えているようだが、それでも内定を受けられなかった場合など、就職浪人を避けるために派遣社員として働く人も少なくない。

終身雇用制度が崩れたと言われて久しくなりるが、全ての業種で終身雇用制度が完全に崩れたわけではない。だが終身雇用制度が崩れたと言われているのは、技術職や専門職を中心として、キャリアアップの過程で終身雇用制度に囚われずに転職を繰り返すことで、年収アップを狙う人も増えてきたからだ。
正社員として勤務する際に最も優遇されることは、社員教育をじっくり受けられる環境にある。フリーターや派遣では、すぐに誰にでも出来る仕事を行なうことになるので、難易度が高く責任を伴う仕事を行なう機会に恵まれることはあまりない。
キャリアアップを行なう際に社員の勤務期間がある程度長くなければ、ステップアップを望ましい形で行なうことが難しいだろう。報酬面で見られる格差に表れない部分の違いが、将来の転職時に大きく響くことになってしまう可能性があるわけだ。
例えばフリーランスなどの、終身雇用制度に全く関わらないという決意がある人を除いて、社員教育を若い間に受ける機会に恵まれることが職業教育上重要だといえるのかもしれない。

だが上記で少し触れたようにワークライフバランスを理由に派遣を選択する人もいる。正社員には派遣にない魅力があるように、派遣にも正社員にはない魅力があるのだ。そのため、双方の魅力と欠点をそれぞれ把握し、自分にはどの働き方が合っているのかしっかりと考えてから選択すると良いだろう。